いくら寝ても熟睡した感覚がない。枕や寝具、部屋にアロマなど工夫を重ねているが、朝になっても疲れが取れない、寝起きが悪いなどお悩みの人が多いです。
睡眠については、いろいろな知識を持っていて、そのことを実践しているのですが、一方で自分でも気がついていない、睡眠を害している落とし穴があるんです。
睡眠に悩んでいる人には、次の2つのタイプに分かれます。
1.睡眠の病気の人(不眠症や睡眠時無呼吸症候群)
⇒病気の人は、専門医を受診しましょう。
2.熟睡できない、朝の調子が悪いなどの睡眠に満足感が得られない人は、病気ではありません。
病気でない限り、睡眠指導やちょっとした工夫で解決できますので、挑戦してみてください。
意外と知らない熟睡できない7つの理由
①.夕方以降のうたた寝
昼寝は疲れをとったり、寝不足を解消するためのひとつの有効手段と言われていますが、有効な昼寝をするのは、午後3時まで、しかも昼寝の時間は30分以内と言われています。
しかし、現実には、帰宅時間の電車の中でのうたた寝や、夕ご飯を食べて満腹になったところでのうたた寝、これが熟睡できない一つの要因です。
その原因は、人間の身体の仕組みにあります。人間の身体は、疲労物質がたまると、身体を休めて回復させるために、眠気が襲ってきます。
夕方にうたた寝をすると疲労は回復しますが、再び疲労が蓄積されるまで時間がかかる為に、なかなか寝れなくなるのです。
夕方のうたた寝を防ぐ方法
GoogleやNASAでも導入されている「パワーナップ」という昼寝法がとても効果的です。
パワーナップ昼寝法のやり方
1.眠る時間帯(昼寝の時間帯)は、正午から午後3時くらいまでの間に行いましょう。
2.眠る時間は、10分から長くても30分程度にしましょう。
3.横にならずに座ったままで眠りましょう。
私は、机の上を片付けて、そこに顔を伏せて仮眠をとっています。
4.熟睡できなくても、問題ありません。
パワーナップで、それまでに蓄積された疲労を解消することにより、眠気のピークを就寝時間に合わせていく事が出来ます。
② 眠る直前までスマホを使っている
多くの人が、これに該当するでしょう。スマートフォンは、だれでも持っている手軽に楽しめる小さなPCです。
ベッドの中でも使っている人も多いのでは?
睡眠をとるベッドの中で、睡眠の直前までスマホを使っていると良い睡眠がとれません。
この事は、スマホだけでなくタブレットやパソコンも同じです。
スマホなどの液晶画面が睡眠に悪影響を及ぼす理由
スマホやタブレットなどの画面は、液晶画面が使われています。
液晶画面からは、ブルーライトという強いエネルギーを持つ青色の光が発せられています。
このブルーライトは、私たちの睡眠を誘発する「メラトニン」というホルモンの分泌を阻害することが判明しています。
その結果、なかなか寝付けない(入眠が遅れる)、眠りが浅くなるリスクが高まります。
また、ゲームなどに熱中すると、昼間に活動する交感神経が活発に働くので、ますます眠れないという悪循環に陥ります。
少なくとも、就寝の1時間前には、スマホやタブレットとはサヨナラしましょう。
③ ストレスを持ったままベッドに入る
私たちの日常は、ストレスに囲まれているともいわれています。
仕事や自分の周りの人との人間関係のストレスは、個人差があるとはいえ誰もが抱えている問題です。
このようなストレスを抱え込んだままベッドで横になっても、睡眠できないですよね。
私たちが睡眠している時には、副交感神経が優位になりますが、イライラやストレスがある状態では、交感神経が優位になったままで、なかなか寝付けません。
スムーズに睡眠状態になるためには、副交感神経を優位にしないといけません。
副交感神経を優位にするには、リラックス効果があるハーブティを飲むとか、アロマの香りでベッド周りの環境を整えるなどの工夫が効果的です。
お酒の力を借りるのは、厳禁です。アルコールの摂取(寝酒)は、一時的にはリラックス効果があるので、寝付きもよくなる人もいますが、眠りが浅くなったり、熟睡できずに途中で目覚めたりと、睡眠の質は悪くなります。
④ 寝るための機能性を持った衣類(パジャマ)で就寝しましょう
就寝する時には、寝るための機能性を持ったパジャマで寝ましょう。
普段の部屋着や、T シャツ・短パンなどは、眠りが浅くなります。あなたが、充分に熟睡できていないとしたら、寝る時の衣類のせいかも知れません。
パジャマは、身体を無理に締め付けないような作りになっているので、とてもおススメです。
熟睡できるパジャマを選ぶ方法として、肌触りがよく、吸湿性と放湿性に優れた素材を選びましょう。
女性の人は特に、冷えを予防する機能が充実したパジャマを選びましょう。首や肩、お腹を冷やさないものを選びましょう。
お腹や首は、腹巻やネックウォーマーで代用しても良いでしょう。
⑤ 寝心地の悪い寝具を使い続けていませんか。
たかが寝具と考えないでください。
人生の30%もの時間を過ごす睡眠の時間。
自分の骨格に合わない枕を使い続けると、肩や背中の凝りが出るばかりではなく、睡眠中に睡眠時無呼吸症候群という病気の発症を招く恐れも出てきます。
寝心地はとても大切な要素です。寝具は機能性を追求したしっかりとしたしたものを使用しましょう。
最近では、TVCMや新聞広告などで時々見かけますがスポーツ選手などがおススメしている、身体を支えてくれるマットレスなどが、おススメです。
⑥ 寝室の掃除をこまめにやっていますか
寝室の掃除は、せめて毎週1回は実施しましょう。
清潔な部屋は、睡眠時の呼吸と密接に関係していると言われています。
部屋を掃除しないと埃が舞います。この埃は、アレルゲンのもとになります。埃の舞う部屋は、鼻呼吸がやりづらくなります。
この鼻呼吸は、睡眠の必須条件。深い眠りを得るには、スムーズな鼻呼吸が大切です。
不衛生な部屋では、埃を吸い込み深い眠りが得られません。
また、乾燥した空気も鼻呼吸の妨げになります。
特に冬は、空気が乾くとともに、暖房を使用するので益々空気が乾燥します。
適度な湿度は、呼吸を助けるとともに、埃が舞い上がることを防ぐことが出来ます。
加湿器や空気清浄機などを、寝室に置くことも一つの方法だと言えるでしょう。
⑦ 熟睡感がないのは問題です。
長時間寝ているのに、熟睡した感がないのは問題ですね。
人間の睡眠時間は、とても固有差があります。一日に3時間程度の眠りで十分なショートスリーパーの人もいれば、10時間眠らないと寝た感じがしないという人もいます。
一般的には、6.5時間~7.5時間の睡眠をとっている人が死亡率が低いと言われていますが、充分寝たという、熟睡の満足感があるかどうかが一番重要なことです。
よく眠れたかどうかを判断するのは、あくまでも自分なので、眠りが浅かったら、睡眠サプリなどを併用して、睡眠の質を高めることも重要です。