女性ならば、誰でも知っているコラーゲン。コラーゲンの効果と言うと肌ケアや美容に注目が集まりすぎていますが、実は健康な人ほどコラーゲンを積極的に摂取しているというデータもあるのです。

では、なぜコラーゲンが健康に良いのか?コラーゲンは身体の中でどのように働いているのか?詳しく知っている人は少ないのでは? そこで、コラーゲンと健康の関係を詳しく解説しますね。

 

私たち人間をはじめほとんどの動物の身体を構成している成分のなかで、水分が約60%~70%を占めています。残りの約30%~40%は、たんぱく質を主とした成分になりますが、そのたんぱく質の約30%ほどを占めているのが、コラーゲンです。コラーゲンと言うと、お肌というイメージですが、筋肉を形成しているたんぱく質などにも多く含まれているのがコラーゲンなんです。

 

実は、コラーゲンは身体のいたるところに存在していて身体全体を綺麗にしてくれています。

具体的には、筋肉をはじめ骨、血管、皮膚、歯茎、腱、粘膜など。ニッチな部位としては、内臓を覆っている膜、髪や爪、目の角膜などにもコラーゲンで出来ています。しかしこれらの部位の維持に必要なコラーゲンを摂取し続けるには、毎日1.2リットルもの鶏がらスープの摂取が必要と言う現実もあります。私たちの身体に必要なコラーゲンを摂取することも大切ですが、自分の身体で作り出すことも必要です。

 

私たちの身体とコラーゲンの関係をもう少し詳しく。

皮膚

皮膚には、表面から表皮・真皮・皮下組織で構成されていますが、その中で真皮を構成しているのが、コラーゲンです。お肌に欠かせないのがコラーゲンなので皆さんがご存知ですが、真皮にはコラーゲンが網の目状になっていて弾力性に優れたエラスチンがサポートすることで、肌の艶やハリを維持してくれます。

 

骨には多くのコラーゲンが含まれていて、その量は何と約30%にものぼります。骨を形成しているのはカルシウムと思いがちですが、実はコラーゲンが中心となっているんです。骨を家(建物)に例えると、柱や梁の役目をしているのがコラーゲンです。その周りにカルシウムやマグネシウムがついて骨を形成しています。

 

筋膜

筋膜は、人間の姿勢などの維持にかかわっているので、第二の骨格などともいわれています。筋膜リリースなどと言う言葉も最近よく聞く言葉ですね。この筋肉を覆っている筋膜の主成分は、実はコラーゲンなんです。コラーゲンは、筋膜の中で網目状に配列することにより筋膜を強くし形態の維持が出来ています。

 

血管

血管の構造は、3層になっていて内側から、内膜、中膜、外膜と呼ばれています。このなかで、中膜には最も多くのコラーゲンが存在しています。コラーゲンをたっぷりと含んだ中膜のおかげで、血管はいつでもしなやかに血液を身体の奥まで届けることが出来るのです。

 

皮膚に大切なコラーゲン

シワやたるみの解消にはコラーゲンと言われますが、その理由は、皮膚の中の真皮を支えているコラーゲンが有名です。このコラーゲンは私たちの体内で作られます。その場所は、真皮のなかにある繊維芽細胞という細胞です。ところが、この線維芽細胞は加齢により機能が低下していきます。すると、シワやたるみが発生するとともに、ハリやツヤも失われていきます。このことから、コラーゲンと共に、細胞を活性化させるような食品を摂取することがとても有効です。コラーゲンを効率的に摂取できるサプリメントなどの力を借りて、コラーゲンの産生を強化する素材を補給すると繊維芽細胞のコラーゲン産生効果がより期待できるようになります。

 

血管をしなやかに保つコラーゲン

血管に求められるのは、何といってもしなやかさ、柔軟性です。血管には血液という液体が流れるので、とてもダイナミックに動かないといけません。血液は、心臓から押し出される血液の圧力(血圧)は、高くなったり低くなったりと変動します。血圧が高くなっても血管が破れないように、耐えることも必要です。この血圧に耐えることも、コラーゲンがあるからこそ出来ているのです。

しかし、コラーゲンは加齢と共にその質が変わります。良いほうに向かえばよいのですが、たいていは加齢と共に悪くなります。また、脂っこいものを摂取していると、動脈硬化が進みます。つまり、血管の老化が進むという事です。この事で、血流が悪くなれば代謝が滞って、肌のハリやツヤがなくなります。

コラーゲンが、血管のしなやかさを保つという事が最近の研究で分かってきました。コラーゲンが美容だけでなく、健康にも大きく寄与しているという事は、このようなことからも分るでしょう。

 

まとめ

コラーゲンは、美容のために摂取するのではなく、健康のためにもぜひ摂取したい素材です。一般的には、コラーゲンやコラーゲン素材の商品を購入している事がわかると、若づくりしようとしているのでは?と、偏見を持って見られるかもしれません。しかし、どうであれ、健康を維持するためには、加齢と共にコラーゲンをより多く摂取していかなければいけないという事がわかると思います。